荒山城 能登半島地震の被害状況

11日石動山に続けて荒山城を確認してきました。

荒山城 能登半島地震の被害状況
中能登町の桜の名所のひとつですが、階段途中の1本が咲き始めで山頂部は咲いていませんでした。今年は開花が昨年より遅いのであと1週間はかかるでしょうか。

荒山城 能登半島地震の被害状況
入口の案内板の右、もう何が書いてあるのか読めませんが傾いていました。

荒山城 能登半島地震の被害状況
道路沿いの荒山城址碑は

荒山城 能登半島地震の被害状況
土台が少し損壊していました。

荒山城 能登半島地震の被害状況
登りの途中、階段脇がイノシシに掘り返された跡がありました。

荒山城 能登半島地震の被害状況
東屋が見える場所まで上ってくると至るところがイノシシの被害にあっていました。今年は特にイノシシ被害が多いように感じます。なぜ荒山城だけこれほど目立つのでしょうか。

荒山城 能登半島地震の被害状況
鉄骨製の展望台は地震によるものではないですが老朽化でヒビが目立っています。

荒山城 能登半島地震の被害状況
主郭の東裾の曲輪は一面イノシシ被害にあっていました。

荒山城 能登半島地震の被害状況
その東側斜面も、と思ってよくよく観察すると斜面はイノシシではなく地震による被害のようです。白山市の鳥越城で見た斜面の植栽が揺れによって剥がれた状態と思われます。どうしてこのようになるのかわかりませんが、地震当日はまだ積雪が残っていたでしょうから、水分を含んだ地表面が雪の重みも加わって崩れたのでしょうか。

荒山城 能登半島地震の被害状況
主郭は北側の端にイノシシ被害が見られますが地割れはありません。

荒山城 能登半島地震の被害状況
主郭の西側斜面も地震被害で崩れていますが、曲輪の平坦部にはイノシシ被害が見られます。主郭周辺はイノシシ被害と地震被害が混ざってわかりにくい状況です。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況

11日中能登町の石動山の状況を見てきました。全体的には地割れが見られず地盤は固いようです。アクセス道路は多根(七尾側)と荒山(中能登・氷見側)からの道路は路肩が少し陥没した場所はあるものの通行止めはなく安全に行くことができます。二宮(中能登側)道は地震により通行止めのようです。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
石動山資料館は地震の影響によりしばらくの間休館しています。展示品が一部倒れたりしたそうですが、現在は町内の文化財レスキューで忙しくて対応できていないようです。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
大宮坊の建物は問題ないようですが、入口の石垣が崩れました。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
横の門柱が片方折れ破損しています。掘立柱なので老朽化により根腐れしていたところに揺れたので折れたようです。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
石動山城の曲輪は斜面含め被害はありません。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
周辺では梅の宮跡の北側斜面などで土砂崩れしているところが見られました。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
多根道砦にあるパノラマ展望台は横の木枠が一部外れていました。足は問題なく見えたので当日は登れましたが、資料館に被害状況を報告したので後日立ち入り禁止になるかもしれません。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
展望台は重い構造物ですから足元にわずかに亀裂がありましたが危険性はないと思われます。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
当日は薄い雲に一面覆われていましたが、うっすらと立山連峰が見えました。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
石動山の最高所にある大御前。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
大御前の社殿は右側の軒柱が礎石とずれていました。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
一周まわって真横から見ると建物の前壁と軒柱が平行ではありません。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
もう一度背後を確認します。建物の外周を支えている石が外れたりずれたりしていましたが、よく見ると後ろは5センチほど前にずれているようです。倒壊の危険はないと判断されているのかわかりませんが、一応資料館に報告しました。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
この時期に山頂まで来たので背後の堀切を見に行きます。東側の尾根を覗くと確かに下方に堀切が見えます。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
この尾根は適所に捕まる草木があり、比較的順調に下りていけ堀切を間近に確認しました。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
次に北側の尾根を除くとこちらも下方に堀切が見えますが倒木とイバラで簡単に下りられそうにありません。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
少し回り込みながら慎重に堀切まで下りました。これはかなり大きな堀切です。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
尾根を伝って先にある堀切を見に行きました。これは東側の堀切と同規模の堀切です。この先に小さな堀切がもうひとつあるのですが引き返します。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
大師堂跡に隣接する墓石群。以前の姿がわかりませんが石塔などの倒壊は想定範囲です。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
伊須流技比古神社の鳥居も一部倒壊しています。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
移動して小柴峠砦にある城石線展望台に来ました。展望台に被害は見られず、案内板も新しく更新されていました。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
駐車場とは反対側の階段が立ち入り禁止になっていました。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
状況を確認すると階段が土砂に埋まって滑りやすくなっていることが理由のようです。しかし、これは地震による影響ではなく、昨年7月の豪雨災害による影響と思われます。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
通行止めの尾根の先にある堀切は今の時期とても見やすい状態でした。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
城石線展望台から少し石動山方向に戻ったところに荒山口阿弥陀三尊板碑があります。

石動山の城砦 能登半島地震の被害状況
下草が枯れている今の時期しか気軽に行ける状況にないため、久しぶりに見てきました。

末森城 能登半島地震の被害状況

10日宝達志水町の末森城の状況を確認してきました。

末森城 能登半島地震の被害状況
本丸の桜は見頃を迎えていました。整備されている曲輪には地割れなどの被害は見られず、安全に見学できます。

末森城 能登半島地震の被害状況
本丸の案内板が更新されて新しくなっています。

末森城 能登半島地震の被害状況
城内の各所に見どころ案内が設置されていて散策するときの楽しみが増えています。
今回、二の丸脇に「ホンマル主門の礎石」という案内を見て礎石の存在を始めて知りました。

末森城 能登半島地震の被害状況
もうひとつは本丸に上ってすぐの左手に埋まっているこの石です。

末森城 能登半島地震の被害状況
末森城は曲輪を中心に整備しているので尾根を遮断する堀切の存在はあまり知られていません。昨年秋に末森城の展示があって再認識し、新しくなったパンフレットに載せられた縄張図にも堀切が描かれていて一度見てみたいと思っていました。

若宮丸の先にある堀切は今の時期は下草も短くて辿り着けました。麓に通る道が堀切を通るということで平虎口が付いた堀切になります。

末森城 能登半島地震の被害状況
堀切自体は下草も少なく見やすかったです。本丸を回り込んだ先にある堀切も見てみたかったのですが、笹竹の密集がひどく諦めました。

温井舘 能登半島地震の被害状況

温井舘 能登半島地震の被害状況
10日七尾市の温井舘を確認してきました。

温井舘 能登半島地震の被害状況
駐車場入口の舘山の碑と説明碑はともに無事です。奥の駐車場への道は相変わらず折れ枝も多いので実際上るのは勇気いります。

温井舘 能登半島地震の被害状況
心配していた温井舘址碑は無事でした。

温井舘 能登半島地震の被害状況
2基ほど倒壊した灯籠がありますが、無事な灯籠のほうが多い印象です。

温井舘 能登半島地震の被害状況
上の仏像なども被害はありません。歩いた範囲では地割れはなく被害は少ない場所でした。

温井舘 能登半島地震の被害状況
舘山の対岸にGoogleMapに「畠山の重臣温井家の館の庭園跡」と紹介される場所があります。

温井舘 能登半島地震の被害状況
気になってはいましたが場所がわからず、今回再捜索したところ道路脇に「野村謙三翁功績碑」の建つ場所でした。後で調べたところ後ろの建物は祭りの曳山を収蔵する倉庫だそうです。

温井舘 能登半島地震の被害状況
庭園に関する案内は見当たらず詳細はわかりませんが、奥の土盛りが庭園の築山ということでしょうか。土盛りに建つ石祠の幕には温井氏の家紋が描かれていました。

穴水城 能登半島地震の被害状況

10日道の駅のと里山空港へ行った帰りに穴水城の状況を見てきました。
穴水城へのアクセス道路の入口は、地震で大規模な地すべりが起きて死者が出た由比ヶ丘住宅地にあって通行止めとなっているので徒歩で向かうことに決めていました。

穴水城 能登半島地震の被害状況
穴水町役場の駐車場の端に停めさせてもらって、穴水城登城道の役場口を確認する。報道で穴水町役場が映ったときに土砂崩れしているのが見えていたので予想通り登れなかった。というより道がどこにあるのかもわからなくなっている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
次に役場と資料館の間にある穴水城駐車場への登城道を確認する。

穴水城 能登半島地震の被害状況
大規模に土砂崩れが発生し道を塞いでいる。畑のほうを迂回すれば行けないことはないが後で確認することにする。

穴水城 能登半島地震の被害状況
穴水城城主だった長氏の祖先を祀る長谷部神社。道路に面した鳥居は倒壊して撤去され、玉垣を多数落ちてしまっている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
境内にある穴水町歴史民俗資料館は足場で囲まれて現在休館中。前に数台分の駐車場があるが使用できない状況。

穴水城 能登半島地震の被害状況
もうひとつの無事だった鳥居をくぐり社殿まで進むと穴水城登城口がある。見える範囲では問題ないように見えるのでここから登った。

穴水城 能登半島地震の被害状況
途中地割れがあるものの危険性はない。

穴水城 能登半島地震の被害状況
着いたのは岩屋堂観音。ここも被害に合っている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
前の道路は砂利で復旧されているが、由比ヶ丘の復旧作業のための迂回路として早々に修復されたと思われる。

穴水城 能登半島地震の被害状況
分岐を穴水城駐車場のほうへ。道路が陥没している。この右側に堀切があり、埋め立てて道路にしている部分が陥没しているようだ。手前には20センチほどの段差ができていて、車で通るのは無理だろう。

穴水城 能登半島地震の被害状況
駐車場につくと亀裂が入っていた。奥の方は端が陥没している部分もあった。

穴水城 能登半島地震の被害状況
穴水城址碑は無事でした。

穴水城 能登半島地震の被害状況
駐車場から本丸へと上がる階段は地割れで段差ができている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
本丸はちょうど桜が見頃になっていました。本丸や二の丸の平坦部には地割れなどはありませんでした。

穴水城 能登半島地震の被害状況
三の丸上段からは眼下に市街地が見え、ブルーシートが掛けられた家が多い。災害復興住宅も見えた。被害の大きさに心が痛む。

穴水城 能登半島地震の被害状況
無事かと思われた三の丸上段は崖際に地割れができて手摺りが下に滑っている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
戻って役場口登城道を確認に行く。少し下りると曲輪の斜面が崩れて木や草が崩落して赤々とした地山が見えている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
倒木をなんとか迂回して越えたところに20センチくらいの地割れができていた。草に覆われると足を取られそうだ。

穴水城 能登半島地震の被害状況
さらに下りていくと七曲りと呼ばれる途中で土砂崩れで埋まっていた。まだ麓までは20メートルほどありそうです。

穴水城 能登半島地震の被害状況
本丸から役場口登城道に沿って上段にある曲輪を確認するも、こちらも斜面の大部分が崩れていた。この周辺の地質はかなり脆いようだ。

穴水城 能登半島地震の被害状況
戻って三の丸上段と下段の間も地割れで手摺りが落ちている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
三の丸下段も崖側が地割れで手摺りが下に滑っている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
三ノ丸跡標柱の前あたりには地割れができていた。曲輪の中程なので草に覆われると足を取られて危険。

穴水城 能登半島地震の被害状況
三の丸から駐車場につながる道路は二の丸側斜面、反対側斜面ともに土砂崩れを起きている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
トイレ前は石畳と土部分の間に大きな段差ができている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
トイレ前から中間にあった登城口につながるので下りてみる。ここは元々登城者が多い道ではないので下草で道の状況が見にくい場所もあるが地割れがあり歩くには注意が必要。

穴水城 能登半島地震の被害状況
地震で落ちてきたと思われる頭大の落石も登城道にいくつも転がっているので、余震の際には斜面から離れる必要がある。

穴水城 能登半島地震の被害状況
道を塞いだ倒木をなんとか越えて入口に到着すると道路に亀裂が入っていた。左手は大規模に崩落した場所になり、行けないことはないが困難が伴う。

まだ穴水町は史跡にまで手が回らない状況なので安全に散策できる状況にはありません。崖近くの地割れに近づかなければ危険はありませんが、曲輪の切岸の傾斜など以前の形とは大きく変わっていると認識して散策してください。復旧が進むまでは上り下りともに長谷部神社登城口を利用してください。

七尾城史資料館の営業状況

七尾城史資料館の営業状況
冬季休業期間が終了後も地震による影響で引き続き休業していた七尾城史資料館ですが、本日より営業再開しました。

地震により2階の窓ガラスが割れ、展示品のガラスケースの一部も外れたり割れたりしたそうです。ガラスケースは修復されたので安全に見学できますが、一部の展示品は壊れたまま展示されているそうです。

尚、七尾城跡は地震による石垣崩落などにより立ち入り禁止が続いています。

七尾城史資料館の営業状況
敷地内の桜が満開になっていました。ゴールデンウィークは七尾城へはまだ登れませんが、七尾市街地周辺は観光客を迎えられるようになる場所が増えていると思いますので良ければお越し下さい。

道の駅のと里山空港の営業状況

道の駅のと里山空港の営業状況
新年度になり災害支援車両の移動も減ってきたところで、そろそろ迷惑がかかりにくいかと思い、昨日10日道の駅のと里山空港の状況を確認してきました。

道の駅のと里山空港の営業状況
駐車場に少しヒビが入っていたり、エントランスの通路と周囲に段差ができていたりしましたが、週3往復で東京羽田便が就航されていて少しずつ以前の状態が戻ってきています。

現在、のと里山海道が輪島方向に一方通行できるようになっていて利用しましたが、徳田大津ICから先は大規模陥没も多く、迂回路や波打つ部分があって快適に走れる状況ではありません。もし行かれる方は徳田大津ICで下りて国道249号線を走るほうが時間はかかりますがタイヤには優しいと思います。

道の駅のと里山空港の営業状況
玄関を入ると2階への階段を支える足場があり、現在も1階売店と観光案内所は休業しています。

城カードと御城印を販売する2階売店は地震から間もなく営業を再開しています(奥能登の道の駅で唯一1月中に営業再開)。現在は9時~14時の短縮営業となっています。

七尾ではゴールデンウィークに向けて観光向けの営業を再開する動きはありますが、奥能登に向かう人は実家の片付けをする人や災害支援者、災害ボランティアが中心ですので、観光はもう少し先になるかと思います。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
昨日、白山市の舟岡山城へ地震の影響がないか確認に行ってきました。白山青年の家の駐車場を利用しました。前日の日曜日からの暖かさに桜は満開になっていました。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
青年の家建物の裏手に舟岡山遊歩道の入口(北口)があります。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
一番気になっていたのは主郭の南西隅石垣です。ここには今も隅石が残っています。
この写真は前回訪問した2020年6月のものです。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
そしてこれが今回の写真です。ほぼ同じ状況です。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
別角度からの2020年6月の写真です。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
そして今回の写真です。若干撮影角度がずれているものの、一番上の隅石は動いた感じがしますが、大きくは動いておらず崩れていなかったので良かったです。

他の場所も確認しましたが、小石が落ちたような形跡のある場所はあるものの大きな被害がでている場所はありませんでした。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
前回は下草が伸びた6月だったので石垣が見にくい場所が多かったですが、今は下草が冬の間に枯れた状況であったので前回は気が付かなかった場所の石垣もよく見えました。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
主郭は土塁の内側にも石垣が残っています。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
舟岡山城は杉木の植林地なので下草はシダ類が多く成長も早いので4月中なら石垣は見やすいのでお薦めです。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
石垣と同様、堀も下草がないほうが大きさを感じられます。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
舟岡山城は地震被害はないので十分楽しめます。

小丸山城 能登半島地震の被害状況

小丸山城 能登半島地震の被害状況
小丸山城址公園の桜は今年もきれいに咲きました。昨日花嫁のれん館に行った時に小丸山城の被害状況を確認してきました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
NHK大河ドラマ放映を記念した利家とまつの銅像は無事です。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
入口の小丸山城址公園碑は土台の石が崩落していました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
公園碑裏の光徳寺墓地には倒壊した墓碑が見られる状況です。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
周辺がこういう状況でもあり、今年のさくら祭りは中止になりました。しかし、花見の名所として近所では知られた場所であったので昨日も花見にやってくる人はいました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
第一公園(本丸)が立ち入り禁止になっていたので、まずは第2公園(二の丸)を見に行きました。歩道の一部が少し陥没していました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸と二の丸の間の堀切を渡る朝陽橋は本丸の立ち入り禁止に伴って進入できないのかと思いましたが、

小丸山城 能登半島地震の被害状況
横にまわって見ると橋と階段部分の接続部が切れて段差ができています。後で本丸側を確認しましたが、切れているのは二の丸側だけのようです。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸の状況を確認しようと階段を上ると、たどり着いた場所が地割れしていました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
地割れにより地面が斜面側に動いたようで雨溝もずれています。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
小丸山城の案内板は倒壊しています。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
この本丸南西隅が一番地割れの被害が大きいようでした。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
前田利家小丸山城址碑は無事でした。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
南西隅の櫓台には地割れが入り、右の歌碑が倒れていました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
南東隅の櫓台の日像上人像は無事ですが、前の灯籠は倒壊してます。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
土台の南側と背後に地割れがありました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸の東側にも断続的に地割れが続いていて、斜面に擁壁のある方角の土地の端部分に地割れができているようでした。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸北側の展望台の東側にも地割れがあります。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
展望台から見える市街地はブルーシートが目立ち、被害の大きさに心が痛みます。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
長谷川等伯出生地碑の説明碑が倒壊していました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
第一公園(本丸)と同じく立ち入り禁止になっている展望台下の通路に入ると、北側擁壁に亀裂が入っていました。分かりにくい場所ですが、展望台の左端から下の突き出した土台部分右端に向けてまっすぐに。展望台東側の亀裂を考慮すると擁壁が少し前倒れしているようです。

公園を散策する直近の危険性は小さいですが、地震の影響は少なくない状況です。

花嫁のれん館の営業状況

七尾市の花嫁のれん館は4月1日に営業を再開しました。しばらくは10時~16時の時短営業となります。
本日、いしかわ城カード・御城印を春Verに入れ替えてきました。

花嫁のれん館の営業状況
能登半島地震後のニュースで周辺市街地のひどい被害状況が流れましたが、花嫁のれん館の建物は新しいものだったからか被害もほぼありませんでした。施設の上水道・下水道が復旧するのを待って営業再開となったそうです。花嫁のれん館駐車場は一部を除き通常どおり利用できます。

花嫁のれん館の営業状況
前の建物前にはまだ給水ポイントがあったり、

花嫁のれん館の営業状況
毎年花嫁のれん展が開催されてきた一本杉通りには1階が押しつぶされた店舗や

花嫁のれん館の営業状況
倒壊した建物、壁の落ちたビルが残されたままで、地震の影響をまだまだ感じずにはいられませんが、商店街には営業を再開しているところもありました。
こういう状況なので強くお薦めはできませんが、花嫁のれん館、一本杉通り商店街で「買って応援」お願いいたします。

あおカフェの営業状況(更新)

4月7日時点、あおカフェは通常営業しています。火曜日・金曜日は定休日です。

金沢からのアクセス道路はいずれも問題ありません。のと里山里海ミュージアムは4月27日(土)から資料館展示を再開する予定だそうです。現在、ミュージアム正面口から入って、あおカフェと施設内トイレを使用可能です。

鳥越城 能登半島地震の被害状況

今月2日に鳥越城の状況を確認してきました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
山頂駐車場に続く車道は平成4年8月の豪雨災害の土砂災害復旧が完了していないのでずっと通行止めが続いています。徒歩登城道で城跡に向かいました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
本丸南東隅の状況です。最初イノシシにやられたのかと思いましたが、穴を掘ったというより芝の植栽が根元からひっくり返っているという状況でした。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
桝形門石垣が崩れたのは情報を得ていましたが、東側半分ほど崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
これ以上崩れないようにブルーシートが被せてありますが、裏込めの小石もかなり崩れてきているようです。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
本丸東側斜面が南東隅と同じく大規模に崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
本丸門東側の望楼台跡には亀裂が入っていました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
本丸と後二の丸の間の堀切の斜面も崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸のベンチの足が片方折れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
二の丸の北側斜面が崩れています。二の丸と三の丸の間の堀切や三の丸など整備されていないところには被害は見られませんでした。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸門

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸門西側。はめた板が下にずれていました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸門東側。板が外れていました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
腰曲輪から中の丸門への坂斜面が崩れていました。整備で入れられたものかはわかりませんが、土が流れないように積まれた石が露出していました。ここに石が入っているのは初めて知りました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸南側斜面が崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸南西隅も崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
西の丸西側斜面は先の豪雨災害で崩れた場所ですが、両脇斜面が崩れていました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
後三の丸東側の慰霊碑右手が崩れていました。ここはカタクリの繁殖地だった面で壊滅状態です。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
後三の丸西側斜面も崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
登城道の出入口のある後三の丸の北西隅も崩れています。

石垣の崩れが被害としてはわかりやすいですが、石垣の修復よりも整備された各曲輪斜面の植栽と地山の間に水が入って地震により剥がれた場所が多く、この再整備に時間がかかりそうな感じでした。平成4年8月の豪雨災害から草刈りなど人手が入らなくなったため草が延びていたのが原因であるのか、単なる時間経過による老朽化なのかはわかりませんが、崩れた斜面の中にはカタクリの繁殖地もあったため再整備より除去されることを考えると非常に残念です。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
今年は桜もカタクリも昨年より遅い開花ですが、確実に春はやってきていました。

七尾城 能登半島地震の被害状況

先週13日に七尾城の被害状況を見てきました。H19能登半島地震でも石垣崩落がありましたが、今回はそれ以上に広範囲に被害が出ていました。復旧には長期間かかると思われます。絶景を眺められる七尾城の象徴ともいうべき本丸には亀裂が入りましたので、さらに長く立ち入り禁止になるものと思います。

詳細な被災状況が入手できなかった中で石川考古学研究会のホームページで石川県内の文化財の被害状況報告があり、中に七尾城のものがあります。現在も七尾城は立ち入り禁止が続いていますので被害概要はそちらを参照してください。

石川考古学研究会のブログ
http://ishikouken.blog.fc2.com/

旧大手道を上り一般公開している中心曲輪群と長屋敷、西の丸下段曲輪群を確認してきました。長屋敷と西の丸下段曲輪群には特に被害はありませんでした。石垣は崩れていない場所でも孕みや変形がありそうです。

七尾城

大手道沿いの番所。曲輪の土塁(左手)に埋まっていた石が道上に落下していた。

七尾城

大手道から調度丸に至る道の途中、とよの水。斜面の石垣や埋まっていた石が道上に落下していた。

七尾城

調度丸西虎口と桜馬場北面石垣の3箇所にブルーシートがかけられている。

七尾城

調度丸西虎口石垣が崩落している。

七尾城

崩れた石が階段のずっと下まで転がってきている。

七尾城

桜馬場北面石垣(東側)の最下段

七尾城

桜馬場北面石垣(西側)でも石が落下していた。

七尾城

遊佐屋敷の石垣も一部崩れていた。

七尾城

本丸外桝形虎口。石垣崩壊と亀裂

七尾城

外桝形虎口の曲輪内から西側石垣にかけて亀裂が入っている。

七尾城

外桝形虎口の東側石垣(南側)が崩れていた。。

七尾城

外桝形虎口の東側石垣(北側)は一部崩落。

七尾城

本丸の城山神社。鳥居損壊。

七尾城

本丸北面石垣の展望台あたりに東西に亀裂が入っている。

七尾城

二の丸南面石垣(温井屋敷北側)

七尾城

上段石垣崩落

七尾城

下段石垣崩落

七尾城

九尺石落石。斜面の土留め施設も上部が壊れていた。

七尾城

三の丸北側通路に倒木があり、手摺りが壊れていた。

七尾城

安寧寺郭の墓碑や慰霊碑

七尾城

慰霊碑の銘板が転倒していた。

七尾城

墓碑は玉垣内の燈籠が倒壊していた。

山麓の七尾城に関連する施設の被害もありました。

七尾城

七尾城史資料館に隣接する懐古館(旧飯田家)の土蔵の壁が破損していました。

七尾城

もう1棟の土蔵の壁にもヒビが確認できました。

七尾城

旧大手道にあるイベント拠点であった「大手道七尾城彩賑わい交流館シローラボ」の建物も棟瓦がずれていました。

金沢城の現在

元日の能登半島地震により遠く離れた金沢城でも被害が発生しました。1月25日に訪城した時の写真を掲載します。

尚、石垣被害場所の詳細な報告が金沢城調査研究所によりまとめられています。2月8日現在、崩れが5箇所、変形(孕み増大、傾斜、落石)が22箇所となっている。
令和6年能登半島地震に伴う史跡金沢城跡の石垣被災について

金沢城

いもり堀沿いの本丸石垣。ここは明治以降に崩れ軍隊が積み直して辰巳櫓台は三段になっている。

金沢城

崩れたのは軍隊が積み直すときに階段を増設した場所の上部。目立つ場所でもあるので地震後のニュースでも真っ先に報道された場所です。

金沢城

兼六園側から石川門方角に被害は見られないが、土橋石垣は反対側が崩れていたらしい。

金沢城

現在入城できるのは通常開園部分では本丸と東の丸、玉泉院丸を除く部分。復元建造物の菱櫓、五十間長屋、河北門は入れる。

金沢城

鶴の丸休憩館までは行けるがその先には進めない。

金沢城

近づけないが東の丸附段にある国指定重要文化財の土蔵鶴丸倉庫も被害を受けている。壁面の石板が何カ所も崩落したということでその一部は遠目からでも見える。今回の地震では古い木造家屋の倒壊が多かったが、遠く離れた加賀地方でも土蔵の土壁が崩れたものが多かった。

金沢城

新丸から河北門への上り坂の東側の石垣の孕みが大きくなりかなり飛び出ている石が見られた。この場所は研究所の一覧には載っていない場所である。変わりがないのか見落とされているのかわからない。

金沢城

玉泉院丸南西部の石垣は崩れてシートが掛けられている。

金沢城

さらに玉泉院丸南側の石垣の一部も崩れ、直下に落石が散らばっている。

金沢城は来年度から二の丸御殿の第1期工事が始まる予定だったのだが、どうもそれどころではなくなってしまった。二の丸を支える石垣に被害は見られないため建設自体に問題はないであろうが、研究所の方々が石垣修復に手を取られるとするならば難しいのかもしれない。生きている間に二の丸御殿の完成を見届けられない可能性が高くなったというのは残念だけど。

能登半島地震について

1月1日16時10分M7.6の「能登半島地震」が発生しました。被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。私も震度5弱の地震を体験し、大津波警報が発令されて一時避難しました。幸い自宅の被害や停電はなく断水も翌2日には解消し、徐々に感じる余震も減って日常生活を取り戻しつつあります。しかし、毎日更新されるテレビのニュースや地元新聞で報道される県内の被害の大きさに愕然とし、被災された方々の話に胸を締め付けられる日々が続いています。

石川県は南北に長く、震源は最北地であったため県内でも被害状況の地域差はとても大きくなっています。加賀地域では海沿いや潟湖周辺で大きな被害が出た一方で、能登地域でも口能登(七尾以南)の富山県境近くでは全く被害が見られない場所も多くあります。被害が大きな地域が全国ニュースで流れるため、石川県全体に大きく被害が出ているように思われる方が多いと思いますがそうではありませんので、余震が落ち着いたら石川県を支えるためにも被害の少なかった地域に来ていただきたいと思っています。

当社商品の配布先は1月18日現在、加賀地域にある倶利伽羅塾、喜船商店、白山市立鳥越一向一揆歴史館、白山市観光連盟、花山亭と、能登地域にあるあおカフェは通常営業しています。冬期休業中の七尾城址史料館を除く、花嫁のれん館、道の駅のと里山空港、道の駅すずなりは施設を運営されている方々や通じる道路の被害が大きく休業が長くなるのではないかと思っています。3館で配布分の販売方法については現在検討していますのでもうしばらくお待ち下さい。

今回の地震で石川県内で多くの文化財が損壊しました。城郭もそのひとつであり、特に奥能登の文化財指定されていない山城は被害状況も調査されずに放置される場所が多いのではないかと考えています。東日本大震災、熊本地震を経て、これまで残されてきた石川県内の山城の今を残したいという思いで訪城を急いでいましたが、事ここに至っては周辺状況を見極めながら奥能登を中心に今まで訪れた山城を再訪して変わった所を記録することが郷土史家の務めではないかと思っています。後世の城郭を愛する人たちのために今できることを考えています。

気力・体力が続く限り、行きたい城郭がまだまだたくさんあるんです。今後とも当社と当社商品の応援よろしくお願いします。

あおカフェの営業状況

七尾市のあおカフェは1月17日に営業を再開しました。営業時間は従来どおりで、火曜日・金曜日は定休日になります。

18日に地震による影響を確認してきました。
津幡バイパスからのと里山海道を高松ICまで、国道150号線をのと里山里海ミュージアムまでの道路は被害箇所は2箇所程度で修復は済んでおり問題なく走行できます。

18日現在、のと里山里海ミュージアムは休館中なのでミュージアム入口ではなく、カフェ裏手から入ってください。まだ下水道が使えないためトイレを利用できません。各自簡易トイレを準備していただくか、七尾市の手前の中能登町の道の駅や商業施設をご利用ください。

白山市立鳥越一向一揆歴史館の営業状況

白山市の鳥越一向一揆歴史館は1月4日現在、地震による影響はなく、展示物の破損もありませんでした。

ただし、照明設備改修工事のため今月末(1月4日~1月31日)まで展示室は閉鎖されています。窓口は開いていますので続100名城スタンプは押印できます。また御城印や城郭カードは購入できますのでご利用ください。

尚、鳥越城は一昨年(2022年)8月の豪雨災害の復旧工事に伴い、麓から城跡駐車場までの道路が通行止めになっています。また、本丸の一部区画にも立ち入ることができません。

喜船商店・白山市観光連盟の営業状況

金沢市湯涌の喜船商店と白山市鶴来の白山市観光連盟は1月4日現在、地震による影響は全くありません。通常営業しています。

周辺道路にも地震による通行止めなどの影響はありません。金沢市中心部から湯涌に向かう道路の途中では道路路肩復旧工事による片側通行の場所がありますが、問題なく通過できます。

倶利伽羅塾の営業状況

津幡町の倶利伽羅塾は1月3日10時現在、売店の営業を再開しています。

しかし、断水状態が続いているため、売店以外の宿泊、食事、入浴は臨時休業になっています。さらに、断水のため倶利伽羅塾、道の駅倶利伽羅源平の郷ともにトイレは使用できません。

ふるさとを学ぶ歴史旅を提供する ふるさと探訪・再発見