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御城印 小丸山城 初夏ver.の再配布及び新カードの配布

御城印 小丸山城 初夏ver.

本日から花嫁のれん館にて、いしかわ城郭カードの小丸山城 初夏ver. 2種(1枚200円)と、季節デザインの御城印(来城記念符)(1枚300円)の販売を再開します。
春ver.は引き続き5月末まで販売します。初夏ver.は5・6月の販売となります。

昨年まで初夏ver.のいしかわ城郭カードはVer.12 1種類でしたが、昨年咲きそろったツツジの写真が撮れましたのでVer.12は販売終了し、Ver.13 Ver.14の2種類を販売開始します。

花嫁のれん館では現在、いしかわ城郭カード4種と御城印2種、能登半島地震応援セットを販売しています。

※来城記念符シリーズは、現在ネット販売、個別の販売・郵送には対応しておりません。周辺観光を兼ねて、ぜひ現地で購入してください。花嫁のれん館では郵送、代引き発送は行なっておりません。

小丸山城公園は現在も第1公園(本丸)は立ち入り禁止です。今年は2月の大雪でツツジが遅れています。八重桜は満開で見頃です。GW後半には青柏祭(5月3日~5日)が地震前の形式で開催されます。

小丸山城
新カードの本丸展望台下のツツジの現在
小丸山城
新カードの堀切前のツツジの現在
小丸山城
愛宕山相撲場横の八重桜
小丸山城
一本杉通りで組み立てられている青柏祭の魚町の山車

花嫁のれん館
石川県七尾市馬出町ツ部49
開館時間:9:30~16:00(入館は15:30まで)
休館日:年末年始
花嫁のれん館ホームページ
※郵送対応不可

七尾城の本丸に入れるようになりました

少し前の話になりますが今月8日に七尾に行って来ました。

七尾城の本丸に入れるようになりました
七尾城登山口駐車場の休憩所に寄ると

七尾城の本丸に入れるようになりました
今春立ち入り禁止解除予定という予告どおり、4月5日から本丸に上がれるようになっていました。車で本丸駐車場に上がることもできますし、大手道を徒歩で上がることもできるようになりました。

七尾城の本丸に入れるようになりました
ということで、本丸駐車場まで上がって再開状況を確認してきました。

七尾城の本丸に入れるようになりました
史跡整備箇所で調度丸から寺屋敷を経由して大手道に至る通路と、温井屋敷から本丸外桝形を経由して本丸に至る通路、そして城山展望台は立ち入り禁止になっています。

こちらは調度丸から寺屋敷に下る出口の立ち入り禁止状況。

七尾城の本丸に入れるようになりました
桜馬場下三段石垣は崩落箇所を破れにくいシートに変更して、

七尾城の本丸に入れるようになりました
階段から入れないようにロープを張り、孕んだ石垣は網で保護してありました。

七尾城の本丸に入れるようになりました
遊佐屋敷から本丸外桝形への立ち入り禁止状況。

七尾城の本丸に入れるようになりました
遊佐屋敷から本丸に上る階段途中、孕んだ石垣を土嚢で抑えてあります。

七尾城の本丸に入れるようになりました
本丸のベンチ前の地割れは補修が終わっていますが

七尾城の本丸に入れるようになりました
小石を詰めただけのようで大丈夫でしょうか。

七尾城の本丸に入れるようになりました
本丸から外桝形への立ち入り禁止状況。

七尾城の本丸に入れるようになりました
七尾城の観光の目玉である本丸からの七尾湾眺望はできるようになったので、今後観光客が戻ってくることを願っています。

石川県の城郭被害確認一覧(行ける城はどこ?)

令和6年元日に起きた能登半島地震では奥能登を中心として城跡にも甚大な被害をもたらしました。しかし、インフラ復旧や公費解体が優先されるなかでの文化財救出は美術・工芸品や建造物が優先され、史跡に含まれる城跡はまだ被害調査も実施されない状況が続いています。

地震からまもなくして城跡の状況を確認することは決めたものの、余震が続きインフラ復旧が進まない中で奥能登へ行けたのは5月。例年山城へは下草が少ない12月から5月まで。あれから1年が近づく昨年12月は天気が悪い日が多く山城に入れる日がほぼなく、今季ドカ雪のなかった1月は平野部に4日間入ることができました。しかし、2月に入り立春寒波で今季初のドカ雪が降り、次はいつ頃入れるかわからなくなりました。

そういう期間も利用してこれまで確認した被害をリスト化して、今年石川県に行こうと計画される皆様の参考にしていただきたいと思います。(令和6年2月4日)

奥能登4市町(珠洲市、輪島市、能登町、穴水町)は城郭施設が残っていない2城館(崎山城、河井寺城)を除く25城館の被害状況を確認します。

市町村城館名R6能登半島地震後R6奥能登豪雨後備考
珠洲市正院川尻城正院川尻城 能登半島地震の被害状況
主郭に地割れ、隣接する下要害の斜面崩れ。(R6.5.21確認
後日報告(2025/3/14)
珠洲市黒峰城後日報告(2025/4/17)
珠洲市飯田城飯田城 能登半島地震の被害状況
斜面に地割れあり。(R6.5.21確認
後日報告(2025/3/14)
珠洲市馬緤砦馬緤砦 能登半島地震の被害状況
主郭斜面の崩れ。(R6.8.27確認
後日報告(2025/3/24)
珠洲市小太郎城後日報告(2025/3/14)
珠洲市萩城後日報告(2025/3/14)
珠洲市陣ヶ平城後日報告(2025/3/14)
珠洲市大谷則貞屋敷後日報告(2025/3/24)
輪島市姫ヶ城後日報告(2025/4/9)
輪島市馬場城後日報告(2025/1/27)
能登町松波城松波城 能登半島地震の被害状況
先端の曲輪(景徳台)の斜面崩れと地割れ多数。(R6.6.20確認
後日報告(2024/10/22)名勝庭園に被害はなく、公開に向けて整備中。
能登町立壁城後日報告(2024/11/25)
能登町越坂城越坂城 能登半島地震の被害状況
遺構に特別な被害なし。周囲の岩壁に一部崩落あり。(R6.7.31確認
後日報告(2024/11/25)海の散策路は潮位が高い夏場は水没します。
能登町背継城背継城(末次城) 能登半島地震の被害状況
三の丸に地割れと崩れ。(R6.6.20確認
能登町棚木城棚木城 能登半島地震の被害状況
岬絶壁の崩れと付近に地割れあり。(R6.7.31確認
後日報告(2024/11/25)崩落箇所付近は立ち入り禁止になっている以外は散策は可能です。
能登町神和住城後日報告(2025/3/24)
能登町左近田堡後日報告(2025/4/9)
能登町五十里城後日報告(2025/4/9)
能登町米山城後日報告(2025/4/9)
能登町石井舘後日報告(2025/1/19)
能登町国光城後日報告(2025/1/19)
穴水町穴水城穴水城 能登半島地震の被害状況
二の丸・三の丸など地割れ多数。七曲り登城道崩落。(R6.4.10確認
後日報告(2024/10/22)駐車場に続く道路は通行できません。登城道は長谷部神社口のみ徒歩で行き来できます。
穴水町甲山城後日報告(2025/1/27)
穴水町丸山城後日報告(2025/1/27)
穴水町下唐川砦後日報告(2025/1/27)

口能登で被害状況を確認した城館

市町村城館名R6能登半島地震後R6奥能登豪雨後備考
志賀町木尾嶽城木尾嶽城 能登半島地震の被害状況
主郭に地割れあり。(R6.5.21確認
志賀町大福寺砦後日報告(2025/1/24)
志賀町舘開城後日報告(2025/3/14)
七尾市七尾城七尾城
本丸・調度丸・桜馬場・二の丸などで石垣の崩れ、本丸・本丸外桝形に地割れ。(R6.2.13確認
七尾城の本丸に入れるようになりました
地震後から続いていた立ち入り禁止は令和7年4月5日に石垣崩落防止処置をした上で解除されました。一部立ち入り禁止区域がありますが。本丸駐車場から本丸まで、大手道を歩いて本丸まで行くことができます。(R7.4.8確認)
七尾城の現在
七尾城登山口駐車場の休憩所に被害状況マップが掲示されています。
七尾市小丸山城小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸に地割れ多数。(R6.4.8確認
本丸の立ち入り禁止解除の目処は立っていません。
七尾市二穴城能登島内の城 能登半島地震の被害状況
斜面崩れあり。(R6.8.8確認
後日報告(2025/3/29)
七尾市向田舘後日報告(2025/3/29)
七尾市金頸城能登島内の城 能登半島地震の被害状況
斜面崩れあり。(R6.8.8確認
後日報告(2025/3/29)
七尾市野崎城能登島内の城 能登半島地震の被害状況
斜面崩れあり。(R6.8.8確認
後日報告(2025/4/7)
七尾市幾保比城後日報告(2025/1/24)
七尾市春木齋藤舘後日報告(2025/1/24)
七尾市温井舘特別な被害なし。(R6.4.10確認
中能登町石動山城特別な被害なし。(R6.4.11確認
中能登町荒山城荒山城 能登半島地震の被害状況
主郭の斜面崩れ。(R6.4.11確認
中能登町小柴峠城特別な被害なし。(R6.4.11確認老朽化で南側階段は使用できません。
中能登町多根道砦遺構に特別な被害なし。但し、展望台の土台は一部損壊。(R6.4.11確認
中能登町金丸城後日報告(2025/1/21)
中能登町徳丸城後日報告(2025/1/21)
中能登町西馬場砦後日報告(2025/1/21)
宝達志水町末森城特別な被害なし。(R6.4.10確認

加賀で被害状況を確認した城館

市町村城館名R6能登半島地震後R6奥能登豪雨後備考
津幡町龍ヶ峰城後日報告(2024/11/4)令和5年7月豪雨復旧工事のため立ち入り禁止が続いています。
津幡町笠野鳥越城後日報告(2024/12/25)
津幡町王城後日報告(2024/12/25)
金沢市金沢城金沢城
石川県金沢城調査研究所の調べで、石垣の崩れが5カ所、変形が22カ所確認されました。(R6.1.25確認
危険な石垣付近に立ち入り禁止区域が設定されていますが、観光は可能です。
金沢市松根城特別な被害なし。(R6.5.10確認国道359号線は現在も宮野町交差点から富山県境まで荒天時は予防的通行止めの可能性があります。
金沢市切山城特別な被害なし。(R6.5.10確認
白山市鳥越城鳥越城 能登半島地震の被害状況
桝形門石垣の崩れ。本丸櫓台の地割れ、斜面の崩れ。(R6.4.2確認
令和4年8月豪雨復旧工事のため立ち入り禁止。令和7年4月頃に山頂駐車場に続く道路が通行再開される予定です。
白山市二曲城特別な被害なし。(R6.6.19確認
白山市舟岡山城特別な被害なし。(R6.4.8確認
小松市小松城特別な被害なし。(R6.6.12確認
加賀市大聖寺城特別な被害なし。但し二の丸と西の丸に浅い地割れらしき跡あり。R6.7.12確認

全体的な印象としては奥能登4市町の平野部の城は崩れや地割れなどの被害が一様にあります。口能登以南では近代以降の整備部分(曲輪縁部や石垣)に被害が目立ち、手つかずの遺構は被害がない様相です。

この投稿は内容を変更したら日時を更新していきます。

鳥越城の立ち入り禁止解除予定

昨日、今年のカタクリの開花状況を見てきました。

鳥越城の立ち入り禁止解除予定
山上駐車場への道路はまだ通行止めが続いています。昨年末時点で今春開通予定とされていましたが、2月に大雪があって雪解けが遅れたため、開通に向けた工事再開はGW後になるようです。

現時点では6月中頃の開通予定だそうです。

鳥越城の立ち入り禁止解除予定
今年は雪解けが遅かったので近年の中では最も開花が遅く2週間ほど遅れて見頃を迎えています。

鳥越城の立ち入り禁止解除予定
日当たりの良い場所は早く雪解けが進むので、鹿、猪の獣害がひどくカタクリは少なくなっています。近年は後三の丸背後の空堀付近が見どころです。

鳥越城の立ち入り禁止解除予定
令和4年8月豪雨で一部斜面が崩れ、令和6年元日の能登半島地震で斜面全体が緩くなっていましたが、その状態で今冬雪解けが早く進んだ斜面を鹿が走り回って地震後より崩れた状態となっています。

地元の方の話では年々鹿の捕獲数が増えているそうですので、観光客の入れなくなったこの2年半で鹿の糞が目立つようになりました。尾根先端にある鳥越城では雪に覆われる冬の間しか見ることはありませんが、今後は見通せません。車で上がれるようになっても鈴をつけて散策されることを推奨します。

鳥越城の立ち入り禁止解除予定
平坦面は雪解けが早く進む端のほうから猪が地面を掘り起こして、一部は歩きにくいほど凸凹になっています。

鳥越城跡附二曲城跡 国指定史跡40周年記念符 配布のお知らせ

鳥越城跡附二曲城跡 入館者二十万人達成
現在、能登半島地震応援セットで配布している入館者20万人達成記念符は1年の区切りとなる2025年4月25日(金)で配布を終了いたします。残り50セットくらいですが途中で品切れとなった場合は配布終了しますのでご了承ください。

鳥越城跡附二曲城跡 国指定史跡四十周年記念
今年2025年は、鳥越城が「鳥越城跡附二曲城跡」として国指定史跡となってから40周年となります。9月に白山市で山城サミットの開催が予定されている記念すべき年でもあり、国指定史跡40周年記念符の配布を4月26日に開始します。

そこで2025年4月26日(土曜日)から能登半島地震応援セットは一部内容を変更します。

現在(2025年4月25日まで)
・御城印5種(鳥越城(特別版)、鳥越城、高尾城、蓮台寺城、二曲城)
入館者20万人達成記念符
・城郭被災カード2種(鳥越城R4豪雨、鳥越城R6能登半島地震)
地震地殻変動カード1種
   ↓
2025年4月26日から
・御城印5種(鳥越城(特別版)、鳥越城、高尾城、蓮台寺城、二曲城)
国指定史跡40周年記念符
・城郭被災カード2種(鳥越城R4豪雨、鳥越城R6能登半島地震)
地震地殻変動カード3種

販売価格は1セット1800円(税込)で変更ありません。
尚、国指定史跡40周年記念符は4月26日から単品販売(1枚300円)も開始します。単品販売は山城サミット後もしばらく販売する予定です。能登半島地震応援セットは数量限定となりますが、国指定史跡40周年記念符の分だけお得ですよ。

鳥越城は令和4年豪雨の後、山上駐車場への道路が通行止めになったままですが今春再開する予定になっています。今年は例年より遅い2月に大雪になった影響で雪解けが進まず、通行止め解除のための工事がまだ再開していません。解除の日程が決まったらお知らせします。

とやま城郭カード第二弾

4年ぶりに砺波市埋蔵文化財センターに先日行ってきました。目的は増山城の続100名城カードの購入でした。1月の販売開始時点では砺波の道の駅での販売のみだったので、続100名城スタンプの設置場所である埋蔵文化財センターでなぜ販売しないのだろうと思っていましたが準備が遅れていたそうです。現在はスタンプを押して、増山城の御城印と続100名城カードを購入できます。

とやま城郭カード第二弾

久しぶりに行くので何か追加情報はないかと検索していたところ、昨年4月にとやま城郭カード第二弾が50枚追加されたという情報を得ました。すぐに準備できる訪城済みの3城の写真を携えて埋蔵文化財センターへ。
6枚ある武将カードは第一弾制覇していればもらえます。

とやま城郭カード第二弾が完成しました!

そして前回の訪問から1年半後の2022年8月に第一弾の制覇認定証ができていました。こちらは制覇の証明として50枚のとやま城郭カードを持参するともらえます(先着100名)。窓口で今日で制覇しましたと申告した方は約90人ですが申告していない方もいるようですでに残りわずかでした。私はもらえてラッキー!でしたが、まだもらってないという方はお早めに。

とやま城郭カードに認定証を追加!

城郭カードは各1000枚用意されていますが、増刷された増山城は品切れでした。

奥能登の被害状況を確認したら、また富山の城を攻略しないと!

とやま城郭カード第二弾

砺波市埋蔵文化財センター しるし
〒939-1431 富山県砺波市頼成566(庄東小学校敷地内)
開館時間:9時~17時
休館日:毎週月曜日、毎月第3日曜日、国民の祝日
    (祝日が月曜のときは、その翌日も休館となります)
    年末年始(12月29日~1月3日)
入館料:無料

2024年を振り返る、そしてこれから

1月1日16時10分、M7.6の能登半島地震が発生しました。阪神・淡路大震災の9倍以上のエネルギーで各地を破壊し、奥能登の海岸部で未曾有の4mもの地盤隆起を起こしました。明治以降の地震では初めてとなる大きな地盤変動(関東大震災、阪神・淡路大震災では2m沈下)、地震に強いと言われるトンネル内部の大崩落、ビルの基礎杭が折れて死者が出る事例の発生など初めての、つまり研究者も想定外ばかりの地震でした。多くの家屋が倒壊傾斜し、道路がズタズタになり、土砂崩れで山肌が露わとなって、その被害の甚大さと真冬の発生という悪条件が重なり、春になっても全く復旧は進んでいませんでした。

道路復旧と生活再建が最優先の中、文化財行政の関係者が文化財レスキューにより、仏像や絵画などの美術工芸品や貴重な民俗資料、歴史のある建造物の救出を続けていました。しかし、城跡などの史跡は国史跡を除いては今でも手つかずのままです。時が経てば地震で変化した部分がわからなくなる、という思いから地震後すぐにもう一度行かなければと決意したものの、奥能登の復旧の迷惑にならないように地震後に初めて入ったのは5月。すでに山城は下草に覆われて足元が見えない状況で、地震当初春先には入ろうと考えていた計画は大幅に遅れていました。それでも今までの経験から行けそうな城跡を選び被害状況を確認しに出向きました。

今年は山城に入る最適期の3・4月も加賀地方の被害状況を確認していたので、新しく城郭カードに追加できる城が少なかったため、被害を確認できた城を城郭被災カードにし、大きく変わった地形を地震地殻変動カードとして作成し、「能登半島地震応援セット」(御城印セット)を販売することにしました。観光客が激減した中で販売委託先の売上も厳しい状況にあり、ご購入していただいた方々には感謝いたします。

奥能登でも再開する商店や施設が増えてきて、ようやく観光の人出が戻りつつあった9月21日、復旧途上であった奥能登を線状降水帯を伴う豪雨が襲いました。川沿いの崩れた山の斜面がそのままだったためにその被害もまた甚大でしたが、すべてが土の城である奥能登の城跡にとってどれ程大きなダメージとなるか。地震で地割れや土砂崩れがあったとしても、土は付近に留まっているので被害状況から元の状態はなんとか想像できますが、豪雨により地割れが埋まり、土砂崩れの土が流れて斜面が洗われると見逃す場所も発生する。奥能登は開発されずに良好に残された山城の宝庫であるのに、ほとんど史跡指定されていないために復旧作業の過程で喪失してしまう心配もありました。

その豪雨から今日で3カ月、今年は11月に入っても暑さが続き、なかなか下草が枯れませんでした。ようやく山城にも入れそうな状況になったのは12月中旬、しかし気候はすでに冬に入り雨や雪の日が続いています。地震前の昨年12月も山城に入れたのは2日のみ、今年はもうおそらく入ることができる日はありません。しかし、なんとか4月までに奥能登で城郭カードを作成した城だけでもまわりたいと考えています。

豪雨の後、奥能登のある文化財担当者とお話ししたところでは、史跡や名勝に指定されている城跡でも実際に復旧が始まるのは2、3年先、生活再建が遅れれば5年先になるかもしれないということでした。それも国指定でなければ原状復帰の原則がないので土砂崩れした斜面を戻す可能性は低いそうでした。即ち、地震前の姿はもう見ることができないということです。それならば、せめてどういう被害状況だったかを伝えて元の姿を想像する一助にしてもらいたいと願っています。

豪雨によりそれまでに出向いた城跡も被害状況の再確認が必要となる中で、11月26日22時47分M6.6の地震が起きました。6月3日6時31分M6.0以来の大きな揺れでしたが、今、大きな不安の中で毎日を送っています。6月3日の震源は1日1日と同じで能登半島地震の余震と言えるものでした。しかし、11月26日は1月1日に動かなかった別の活断層で羽咋沖を震源とするものでした。能登半島地震は珠洲沖でM5クラスが2年続いた後に起きた地震でした。11月26日の地震が次の大地震の始まりでないことを祈るしかありません。

当面の目標は奥能登の城跡の被害状況の確認ですが、来年は白山市で9月に山城サミットが開催されます。山城サミットでは2年前8月の豪雨で立ち入り禁止になっている鳥越城や、能登半島地震で立ち入り禁止になっている七尾城を案内するツアーも予定されています。両城とも災害応急処置を終えて来春から一般入城できるようになります。全国から大勢の城郭ファンをお迎えして復興を応援していただけるように、ラインナップの拡充と新商品を準備してお待ちしています。来年もどうぞよろしくお願いします。

七尾城の現在

七尾城の現在
七尾城登山口駐車場の案内所(兼トイレ)の中に

七尾城の現在
「七尾城跡立入可能区域のお知らせ」が貼ってありました。
正月の地震から9カ月経過しましたが、現在立ち入りできるのは本丸駐車場から調度丸までの一部のみで、桜馬場、本丸、二の丸、三の丸の主要な曲輪のほか、上部の城山展望台も立入禁止のままです。城山展望台の先、石動山へ向かう林道城石線も通行止めで通り抜けできません。

七尾城の現在
トイレは本丸駐車場トイレが9月23日より使用できるようになったようです。しかし、入れる区域が狭いですね。

七尾城の現在
案内所には七尾城の被災状況の写真も貼ってありました。

七尾城の現在
本丸周辺の被害の全容の一覧もありました。私が確認に行ったときはすでにブルーシートが掛けてあったので被害状況の詳細を見ることができない場所も多り参考になりました。

七尾城の現在
桜馬場北側石垣最下段の崩れた様子です。

七尾城の現在
調度丸西側虎口の石垣が崩れた様子ですが、発災直後の2日は下部に穴が空いただけの状態だったのが、16日時点ではその後の余震で大きく崩れたことがわかります。

七尾城の現在
本丸の地割れの様子です。地盤が下がっており、栗石が揺さぶられて石垣が少し前倒れしたことがわかります。

七尾城の現在
本丸外桝形の地割れはさらに大きく、虎口の石垣や入口の通路まで続いています。

七尾城を散策することは当分できないと思われるので、しばらくは麓の七尾城史資料館の展示を見ることをお薦めします。資料館では日本城郭協会の日本100名城カードの販売も始まりました。

石動山スタンプラリー2024

石動山スタンプラリー2024
昨日、石動山スタンプラリーに参加してきました。毎年夏に開催され今年で5年目になります。毎年コンプ特典が変わるのも楽しみです。

石動山スタンプラリー2024
今年は先着120名にオリジナルキャップがもらえます。昨年は夏休み期間を含んでいたので地元の親子連れもたくさん参加してくれたそうですが、今年は正月の地震の影響も考慮して9月からの開催となり、昨日時点でまだ30個余キャップが残っているそうです。

石動山スタンプラリー2024
茶色のキャップに江戸時代の石動山で摺られた木版にあるデザインをもとに作成したロゴがワンポイントで印刷されたものです。女性も男性も使いやすいデザインですよ。

今月末までの先着なので興味ある方はお早めにどうぞ!

スタンプラリーを始めるには、石動山資料館に行って台紙とマップを入手してください。石動山資料館のスタンプは入館料(200円)が必要です。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
27日奥能登に行ったので珠洲市大谷町の迂回路を通り、馬緤砦の状況を確認してきました。
砦の先の海に浮かぶ島であった大崎島は地盤隆起のために陸続きになりました。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
砦の尾根先は大きく崩れてはいませんが

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
東麓に鎮座する馬緤の鎮守春日神社は鳥居や灯籠が倒れ、倒壊した拝殿が目に入ってきました。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
離れて見ると拝殿が倒壊した理由がわかりました。本殿と拝殿をつなぐ階段があった斜面が崩れて拝殿を押しつぶしたのです。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
砦に行くためのその階段がなくなったので、本光寺の参道を迂回して行きました。本殿前から階段がなくなり本殿が建っているのが不思議なくらいです。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
本殿の土台がこれ以上崩れないようにブルーシートが掛けられています。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
堀切続きの竪堀から上ると本殿裏の斜面も崩れていました。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
尾根上の砦の曲輪は崩れた部分以外に亀裂はなく、反対側の土塁は無事です。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
崩れた部分だけ狭くなったので先端に行くためにヤブツバキを除けるスペースがなくなってしまいました。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
周辺はヤブツバキの自生地として知られているので、ヤブツバキが密集して根を張っている場所は崩れていないようですが斜面の落ち葉は地震で揺さぶられて流されてしまったようで、土がむき出しになった分流れやすくなって根が浮いているものが多くなった印象です。
神社の本殿を整備するためにヤブツバキが取り除かれた東斜面のみが地震で耐えきれず崩壊したようです。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
尾根筋の堀切は無事でした。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
切り通しから迂回して背後の尾根上の遺構を確認したかったのですが、当日は猛暑で汗が止まらない状況で蚊や蜘蛛の巣を除けながら藪をかき分けるのは無理と判断して断念しました。

馬緤砦 能登半島地震の被害状況
馬緤町の漁港からカードと同じ写真を撮ると、地盤隆起で漁港の海水がほぼなくなってしまったことが衝撃です。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況

8日に七尾に行くにあたり能登島内の城の状況を確認してきました。といっても、能登島の城跡は特に藪が深く、今は暑さもあって城内には入れないので周囲から斜面の崩れがないかの確認です。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
金頸城の岬の遠望です。道路建設で切断された岬先端部に2ヶ所、陸側に1ヶ所の斜面崩れが見られました。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
先端部は大きく崩れた場所が見えるので上部にも亀裂が入っていると考えられます。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
陸側の崩れた場所です。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
次は野崎城に来ました。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
先端の道路沿いの擁壁には大きな被害はないように見えましたが

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
角部分には亀裂が入っています。安全性に関わる状況かはわかりません。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
公園に上部から落ちてきたと思われる落石が転がっていました。周辺の住宅が倒壊しているので上部の曲輪に亀裂があるかもしれません。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
鰀目城は大きく崩れた場所は見られませんが、森に覆われて中の状況は確認できませんでした。北の鰀目集落では倒壊家屋を見ませんでしたが南の長崎集落には複数の倒壊家屋があったので曲輪に亀裂はあるかもしれません。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
向田から鰀目に至る山中の道路はまだ補修されずに段差が残っていましたので、海岸沿いの道路を走りました。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
最後に二穴城を見てきました。案内板の建つ二穴漁港の岩壁は陥没やズレが発生したままの状況です。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
岬の先端部は崩れていました。大きく崩れていて周辺に倒壊家屋もありましたので上部の曲輪に亀裂が発生していると思われます。

能登島内の城 能登半島地震の被害状況
登城口の神社は社号標は倒れていましたが鳥居はなんとか建っていました。

棚木城 能登半島地震の被害状況

棚木城 能登半島地震の被害状況
先月31日、越坂城の次に棚木城の状況を確認してきました。

棚木城 能登半島地震の被害状況
米流し坂近くの亀裂です。

棚木城 能登半島地震の被害状況
宇出津港側の角にあたる部分が立ち入り禁止になっています。

棚木城 能登半島地震の被害状況
絶壁から3mほど内側に亀裂が走っていました。

棚木城 能登半島地震の被害状況
絶壁は大きく崩れ、絶壁沿いの松は根がむき出しになっているものもあります。全く安定しない状態なので大雨が亀裂に染みこんでさらに崩れる可能性があります。

棚木城 能登半島地震の被害状況
近くの休憩所は崩れ、

棚木城 能登半島地震の被害状況
石碑は倒れていました。

棚木城 能登半島地震の被害状況
岬の尾根部分には被害はなさそうなので岩壁沿いを通る遊歩道を歩いてきました。南の内浦側の遊歩道沿いは1ヶ所展望台の椅子が壊れて立ち入り禁止になっている状況で岬の先端部に到達しました。

棚木城 能登半島地震の被害状況
先から離れ島との間をのぞいてみると、

棚木城 能登半島地震の被害状況
表面の新しい岩がいくつか落ちているのが見えたので岩壁の崩落が少しあったようです。

棚木城 能登半島地震の被害状況
北側の舟隠しの湾側の遊歩道には1ヶ所亀裂が見られました。

棚木城 能登半島地震の被害状況
宇出津港対岸の崎山から見た絶壁の崩落状況です。

越坂城 能登半島地震の被害状況

越坂城 能登半島地震の被害状況
先月31日に奥能登に行った帰りに越坂城の状況を見てきました。主郭であるキャンプ場は被害がありませんでした。

越坂城 能登半島地震の被害状況
腰曲輪にも亀裂はありませんでした。

越坂城 能登半島地震の被害状況
陸側の堀切と曲輪にも崩れや被害はありません。

越坂城 能登半島地震の被害状況
岬の岩壁を確認しようと海の観察路に下りようとしましたが水没して歩けませんでした。ここから見える範囲では崩落はありません。

越坂城 能登半島地震の被害状況
九十九湾側に回り込んでみると観察路の入口付近の岩壁から岩がいくつか剥がれていましたが大きな亀裂はありません。海の観察路の水没について帰りに九十九湾観光船の受付で確認したところ、夏場は潮位が高いのは毎年のことで地震による沈下などの影響はないそうです。潮位が下がれば歩けるようになりそうです。

いしかわ城郭カード 宇多須城・冠ヶ嶽城2城の配布始めます

いしかわ城郭カード 宇多須城・冠ヶ嶽城

本日から喜船商店にて、いしかわ城郭カードの宇多須城・冠ヶ嶽城の2城を配布開始しました。(1枚200円)

当店ではチラシ入り袋詰め形式での販売となりますので、店頭在庫の都合上一時的に品切れになるかもしれません。ご了承下さい。

最終配布数
宇多須城 Ver.1.0 200枚
冠ヶ嶽城 Ver.1.0 200枚

いしかわ城郭カード31種と御城印10種を一袋にまとめた「全品セット」(9500円)をご用意しています。
引き続き過去に当社で作成したオリジナルキーホルダー(4種)を1個付けています。(おまけなので絵柄は選べません。どれが入っているかはお楽しみに)
喜船商店全品セット おまけキーホルダー

喜船商店
石川県金沢市湯涌町イ1
営業時間:9:00~18:00
休業日:年末年始
※郵送対応不可

御城印 宇多須城・冠ヶ嶽城の配布を開始します

御城印 宇多須城・冠ヶ嶽城
本日から喜船商店にて金沢市の宇多須城・冠ヶ嶽城の御城印(来城記念符)2種の販売を開始しました。(1枚300円)

来城記念印のある統一デザインで石川県内の御城印を作成する来城記念符シリーズです。是非いしかわ城郭カードとともにお買い求めください。

※来城記念符シリーズは、現在ネット販売、個別の販売・郵送には対応しておりません。周辺観光を兼ねて、ぜひ現地で購入してください。喜船商店では現在、郵送、代引き発送は行なっておりません。

喜船商店
石川県金沢市湯涌町イ1
営業時間:9:00~18:00
休業日:年末年始
※郵送対応不可

能登半島地震応援セット 全店舗配置しました

能登半島地震応援セット第1弾は、昨日花嫁のれん館とあおカフェに、今日喜船商店に配置してきました。7店すべてで応援セットを購入できるようになりました。

能登半島地震応援セット 七尾城特別版

今回新しく販売開始となった箔押しバージョンの七尾城特別版は、諸般の事情により今後も単品での販売予定はありません。現在セット販売されているのは、あおカフェの全品セット(12500円)と能登半島地震応援セット(2400円)、花嫁のれん館の能登半島地震応援セット(2100円)の3点になります。

あおカフェは13日(火)は臨時営業し、最終週の27日(火)~30日(金)は休業します。

能登半島地震応援セット 第1弾

元旦突然の大地震により奥能登を中心に甚大な被害が発生しました。
徐々に営業再開した施設・店舗では地元住民が遠くに避難していたり観光客が戻っておらず、売上に苦労するところが多い状況を鑑み、今回の地震や近年の豪雨災害の被害状況をカード化した「城郭被災カード」と、最大4mの地盤隆起という近代以降最大の地殻変動が発生した奥能登の地形を紹介する「地震地殻変動カード」を同封した特別な御城印セットを企画しました。

応援セットをきっかけに、他にも買って応援、施設を利用して応援、していただければ嬉しいです。よろしくお願いします。

能登半島地震応援セット 第1弾
能登半島地震応援セット第1弾(PDF)

本日時点で、道の駅すずなり、道の駅のと里山空港、倶利伽羅塾、鳥越一向一揆歴史館で販売を開始しました。配置した数量が少ないところもありますので一時的に品切れになっていた時は申し訳ありません。

鳥越一向一揆歴史館応援セット
鳥越一向一揆歴史館の応援セット内容をご紹介します。
鳥越一向一揆歴史館応援セット
鳥越城特別版(箔押しバージョン)は今回初配布となります。単品で欲しい方は年内販売予定の「鳥越城攻略マップ(仮名)」と同時に配布を開始しますのでお待ちください。他に、鳥越城、高尾城、蓮台寺城、二曲城の4種の御朱印のセットとなります。鳥越城の地震被害と豪雨被害の2種の城郭被災カード、輪島市黒島漁港の地震地殻変動カードとともに、4月26日入館者の20万人達成を記念した「入館者20万人達成記念符」を同封した特別セットです。

鳥越一向一揆歴史館は鳥越一向一揆まつりの開催される8月11日(日)は臨時休館です。

あおカフェ、花嫁のれん館、喜船商店は山の日までには配置する予定です。

いしかわ城郭カード・御城印一覧を更新しました

いしかわ城郭カードチラシ
配布場所・御城印・古戦場来場符一覧
いしかわ城郭カードチラシ
カード一覧
いしかわ城郭カードチラシ(PDF)

一覧を更新しました。今回はカード3種、御城印2種の追加になります。

今年は正月に能登半島地震があり、その後は今までカード化した城郭の状況を確認していたため、昨年までに訪城した数城のみを作成します。年内にあおカフェ、花山亭で追加予定です。

能登半島地震の影響で能登の施設・店舗の営業時間が変更になっているところがありますので、ご確認のうえでお出かけください。

いしかわ城郭カード 大谷則貞屋敷 配布始めます

いしかわ城郭カード 大谷則貞屋敷

本日7月31日から道の駅すずなりにて、いしかわ城郭カードの大谷則貞屋敷を配布開始しました。
大谷則貞屋敷は石川県指定史跡「平時忠卿及び其の一族の墳」に指定された五輪塔群が見どころですが、能登半島地震でどのような状況になっているか不明です。現地に入れるような状況になったら確認してきたいと思っています。

最終配布数
大谷則貞屋敷 Ver.1.0 200枚

現在、能登半島地震の影響で営業時間及び休業日が変更になっています。

道の駅すずなり
石川県珠洲市野々江町シ部15番地
物販営業時間:10:00~15:00
休業日:月曜日、金曜日
道の駅すずなり(珠洲市観光案内所)のホームページ