能登穴水 中居キリコ祭り

8月最終の土曜日、雨の合間を縫うように奇跡的な天候となりました。雨のおかげで暑さも一休みです。
穴水町中居に鎮座する神杉伊豆牟比咩神社の夏季例大祭として開催される中居キリコ祭りにやってきました。

夜7時過ぎ、神社の拝殿に集まった氏子の清め神事が始まりました。

祝詞も終わると、拝殿から神輿が引き出され、

神の道として提灯が並べられる。

真っ暗の中、神が神輿に遷座される。

出発前に神社前で氏子たちの直会が始まる。長い夜の始まりだ。

神輿を先頭にキリコが街中を引き回される。

当地のキリコ祭りが他地域と異なるのは、各家が道路沿いの部屋を開放して、神を迎えるために日本酒に灯籠、背後に絵屏風や金屏風を立て、生け花や盆栽を飾るということ。別名「屏風まつり」とも言われ、独特の雰囲気を醸し出す。

神職が屏風を背後に家に上がり、神輿に乗った神様を迎える。

飾りや屏風は各家によって違っており、それを見て回るだけでも楽しめる。

神輿は各家に到着すると、中居ばやしが唄われる。屏風と中居ばやし、この祭りの最大の魅力と言えよう。

10時過ぎになると町の中程まで進んできて、神輿とキリコは休憩となる。
日詰川のほとりで柱松明に火がつく。松明が海側に倒れれば豊漁、山側に倒れれば豊作という。

松明が消える頃、神輿とキリコはさらに山側へと進んでいった。

中居キリコ祭りはキリコの勇壮さはないものの、屏風と中居ばやしの醸し出す幽玄な雰囲気を感じられる祭りでした。

中居キリコ祭り日程
8月最終土曜日
19:00~ 神社で神事
19:40~ 神社前で直会
20:00~ 神輿が神社を出発、麓でキリコが合流する
20:20頃 日詰川のほとりで柱松明に点火
1:00頃 神社に帰着